新鮮でおいしいお米と果物が楽しめるお店。若き東京農大ブラザーズの新たな船出(世田谷区・hachi)
2020年10月。世田谷区のとある住宅街の中で、「精米したてのお米と樹上完熟果物が楽しめる店」をコンセプトにした八百屋「hachi」がオープンしました。 お店の中に入ると、hachiの立ち上げメンバーとして店舗の運営に携わる外山雄士さんと林田恭三郎さんの元気な声が出迎えてくれます。
お二人は同年4月に東京農業大学を卒業したばかりです。そんな若き農大コンビは何を目指し、美味しいお米と果物を届けようとしているのでしょうか。今回は、お二人のその想いを商品仕入れ担当の外山さんに伺いました。
外山さんの学生時代。hachiはどのように誕生したのか。
外山さんは、東京農業大学国際食料情報学部の国際農業開発学科という熱帯地域の農業について専攻する学科のご出身です。大学ご入学当初は海外に興味があったことから、海外で活躍したいという気持ちがあったといいますが、金銭的な事情もあり難しかったそうです。そのことから日本の農業へと視野を転換。農業系の学生団体に所属し、日本全国様々な農家さんの元を訪れました。
外山さんのお祖母様は静岡県浜松市でミカン栽培を営んでいらっしゃるそう。外山さんご自身も農作業が好きでよくお手伝いをしていたといいますが、外山さんご自身は直系ではなかったため、農業を受け継ぐという選択肢はなかったそうです。それでも、美味しい食材を多くの人に味わってもらいたいという気持ちが強かった外山さんは、生産サイドではなく、流通・販売という形で食材を届けることにしました。
大学・学科・サークル・聴講する講義などが同じで、気の合う友人だった林田さんもその想いに賛同し、「精米したてのお米と樹上完熟の果物が楽しめる」をコンセプトにしたお店、hachiは誕生しました。
精米したてのお米と樹上完熟果物が楽しめるお店
hachiで取り扱う商品はすべて農家さんから直接仕入れていて、リンゴは青森県や岩手県、柿は愛知県、奈良県、島根県など美味しい果物を全国各地から取り寄せています。hachiでは多種多様な品種をそろえることにこだわっているそう。秋から冬にかけての旬である柿は5品種そろえていて、それぞれ違う味が楽しめるといいます。
また、外山さんは実際に畑を見て現場を理解したいとの思いを持っています。そのため、仕入れ先の農家さんの元にも定期的に足を運び、コミュニケーションを取りながら生産現場について学ぶことも欠かしません。時には青森まで出向き、自らリンゴを収穫してhachiまで運んだこともあるそうです。
hachiの商品を生産している主力は、実家が農家の東京農大生たち、いわゆる「農家のこせがれ」たちです。その多くは、外山さんたちが学生時代に知り合った方々だそう。千葉のトマト農家、秋田の梨農家、栃木県の米農家など実にバリエーションに富んだこせがれたちがhachiを支えています。
新型コロナウイルス禍の影響を受け、東京農業大学で本来行われるはずだった文化祭、通称収穫祭が中止になりました。母校に対して思い入れが深かった外山さんは「中止になってしまったのなら自分たちの手でやりたい。」と考え、こだわりの農産物をお客さんに直接こせがれに売ってもらうhachi限定の収穫祭を、店のPRも兼ねて11月に行いました。hachi限定の収穫祭の評判は上々で、いつもより多くのお客さんが来てくださったそうです。
hachiという店名は元々、米という字に関りが深い「八十八」という数字とおやつ(お八つ)として果物を楽しんでほしいという意味が込められているといいます。そんな思いが込められたhachiはこれからどう成長していくか、展望を伺ってみました。「果物なら色々な品種を手に取って食べ比べをしてもらいたいです。お米であれば、毎日となると大変かもしれませんが、週一回でもいいので精米したての新鮮なお米を味わってくれる人が増えたらいいなと思っています。そのように美味しい物にちゃんと手が届いて、楽しむことができるようなお店を目指していきたいです。」
hachi プロフィール
- 住所:
東京都世田谷区経堂4-2-8コート経堂1F
- アクセス:
小田急線千歳船橋駅より徒歩6分
- 連絡先:
03-6432-6011
小林 子龍
東京農業大学農学部動物科学科所属。東京都出身。都内の農業系高校に通っていたことが農業に興味を持ったきっかけ。大学以外のコミュニティでも活動して視野を広げたいと考えぽてともっとに加わる。東京という畜産経営のハードルが高い環境下でどのように経営をしているのかを吸収し、発信していくことが目標。
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